ナガクラトモヒコ氏は1983年には仲畑広告製作所で西武のファッションやセゾンカードのキャッシングの広告を担当していたが、サンアドに移籍し、当時サンアドで葛西薫氏が担当していた「日本一の市」の名称変更を契機に、葛西氏の仕事を引継ぐ事になった。故岩崎俊一氏と組んで、浅葉事務所との競合コンペに臨み、オリジナルキャンペーンキャラクターを立てたのが「お買い物クマ」の最初だった。当時はまだゆるキャラという言葉はなかったし、百貨店でキャラクターを使う広告も無かった。最初の点描画は動画やポスターへと表現方法も広がり、コマーシャルソングは子供にも人気になった。ファッション性を持たせたり、芦田愛菜とクマが共演したり、年2回のTVCFは人気で、夏市、冬市の時期以外も登場し、ミレニアムと言ったり、そごうバージョンも作りはじめた。34年間続いた間には携帯電話が出てきたり、オリンピックがあったり、社会は激変した。今はAIも出てきて、撮影も不要になるかもしれない。広告は一層際どい時代になっており、今後もどんどん変化していくだろうと思う。
E1
サンアド
ナガクラトモヒコ
(撮影日:2025/07/01)